近年、子ども達の基礎的な体力低下が問題になっています。
本園では、専任として幼児の健康を長年にわたり研究している健康教育研究所の指導の元で
理想的な体づくりに励んでまいりました。
その実践成果が昭和55年、
NHK「お母さんの勉強室」で最初に取り上げられて以来、
今現在もその長い経験を活かし、取り組み続けております。
そして更に、今を生きる幼児の身体的な変化を常に見据えながら、進化し続けています。
ひがし幼稚園の健康体操
知らず知らずのうちに、楽しく遊ぶ感覚で運動能力が身についたら。こんなに理想的な事はないでしょう。「今日も遊ぶぞ〜!」という年少児。「今日はどんな体操かな〜?」という年中児。「あの体操あるかなー?あれは苦手なんだよね。よーし、今日こそは!」という年長児。学年によってとらえ方や考え方が違います。体格や精神の発達に合わせて「必要な時期に大切な運動を」というのが健康体操の基本的考え方です。 そして単なる運動面だけでなく、健康についても考えていきます。自分の身体(からだ)を知り、子どもでも自分の健康は自分で考える。この基本的考え方は、この時期だからこそ身につけたい大切な問題です。からだの健康だけでなく、心(精神)の健康も。これも健康体操ならではのものです。
体操の最中には様々な出来事が子ども達に起こり得ます。その内容は自分自身の事であったり、友達関係であったり、時にはケガをしたりと実に様々です。子ども達はそういった経験を通して色々な事を学び、自分自身の成長に繋げていきます。大切なことはその経緯や過程。決して結果のみを追求せずに一人一人と接して行きます。
巧技台について
巧技台は高さを調節できる箱に棒やはしご・鉄棒・滑り台等を組み合わせることによって、幼児期に必要かつ有効な運動が適切に行える道具として健康体操の中でも最も使用頻度の高い道具となっています。子ども達にとっても、毎週遊園地のようなセットで動き回ることを楽しみにしてくれているようです。鉄棒なら鉄棒だけというのではなく、様々なパターンの動きを一定の時間内に遊びの中から多面的に体験できる巧技台セットは楽しさの面だけではなく、運動能力の発達の面からも有効であると言えます。内容的には、一つ一つの種目ごとに最初はごく簡単な(いろいろなパターンの)ものから取り組み、少しずつ段階を踏みながら、より高度なものに取り組みます。それは時に楽しく、時には高い壁となって子ども達の前に現れ、生きていく上で大切な力を培って行きます。
またこの他にも健康基本体操(自分のからだの調整運動)・ボール(基本的な操作からゲームまで)・組体操(自分と他人の力を知り、人を思いやる心を育てます)・長縄(人との調和)・短縄(跳ぶだけでなく、創造力、集中力をつけます)・シンキングゲーム(豊かな心を育てます)と、精神面を含めて色々な方向から子ども達にアプローチしていきます。この健康体操は教育方針にもある「丈夫な身体」の土台となり、すべての子ども達が身体を動かす喜びを感じながら様々な経験を通して心身ともに成長していきます。